WEBデザインは、レイアウト、カラー、フォント、グラフィック、ナビゲーション、エフェクト…などの様々な要素から成り立っています。
「WEBデザインを始めたいけど何から手をつけたらいいのか分からない…」
「統一感のあるデザインにしたい…」
「配置やバランス、どの要素をどこに配置すべきか難しい…」
このような悩みを持つ方も多くいるかと思います。
こちらの記事ではWEBデザインにおける基本ルールや法則についてまとめましたので是非チェックしてみてください!
デザインの作業に入る前に、まずは目的や事前準備をすることが大切です。WEBデザインの目的や役割を明確にした上で作業を行うことで、目的にあったデザインの効果を発揮することができます。まずはWEBデザインの目的や役割について紹介します。
WEBデザインの目的
WEBデザインの主な役割と目的はさまざまです。以下にていくつか紹介します。
- ユーザーエクスペリエンスの向上
視覚的な魅力と使いやすいデザインにより、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。 - 情報の効果的な伝達
適切なデザイン要素を使用して、情報を効果的に伝え、コンテンツの理解を促進する。 - ブランドイメージの構築
企業や個人のブランドイメージを一貫性のあるデザインで構築し、視覚的な印象を高める。 - モバイルフレンドリーなデザイン
モバイルデバイスにも対応し、異なる画面サイズで最適な表示を提供する。 - コンバージョンの促進
お問い合わせや資料請求、商品購入へ誘導してコンバージョンの促進をする。
こちらで紹介した以外にも、クライアントによってWEBデザインを行う上での目的や役割はさまざまです。
作業を始める前にまず目的を整理して、取り組んでみましょう。
WEBデザインの基本4原則
WEBデザインの基本4原則とは、「近接」「整列」「強弱」「反復」の4つのポイントの
ことを言います。デザインをするうえで押さえておくべき大切な要素になりますので覚えておきましょう。
近接(Proximity)
近接は、関連する要素を近くに配置するデザインの原則です。近くにある要素は視覚的にグループとして認識され、関連性が強調されます。これにより、情報のまとまりや整理がしやすくなり、視聴者がコンテンツを理解しやすくなります。
整列(Alignment)
整列は、要素やテキストを規則的に並べるデザインの原則です。要素を揃えることで、視覚的な安定感と統一感を生み出し、デザインの見やすさを向上させます。
具体的には、要素を左右や上下に揃えたり、中央に揃えたりすることで、視覚的な流れやバランスを整えることができます。また、要素の大きさや形、色などを揃えることで、デザインのまとまりを強調することもできます。
強弱(Contrast)
強弱は、色、サイズ、形などの要素において明確な違いをつける原則です。コントラストを利用することで、重要な要素を際立たせ、視覚的な重要性を強調します。視聴者の注意を引く効果があります。
反復(Repetition)
反復は、デザイン内でパターンや要素の繰り返しを利用する原則です。一貫性を持たせることで統一感が生まれ、デザイン全体が調和します。反復により、視聴者はコンテンツを理解しやすくなります。
これらの4つの原則を抑えることで、デザインは洗練され、効果的なコミュニケーションが可能になります。バランスよく取り入れることで、視聴者に魅力的で理解しやすいデザインを提供できます。
WEBデザインの基本ルール
WEBデザインにおけるカラーのポイント
色の配色の種類
色の配色は、WEBサイトの雰囲気や印象を左右する重要な要素です。WEBサイトにおける色の使い方には、「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の3つの基本があります。
ベースカラーは、全体の背景や基調となる色で、サイト全体の印象を決める重要な役割を担います。メインカラーは、サイトのメインコンテンツやロゴなどに使用する色で、サイトの存在感や注目を集める役割があります。アクセントカラーは、ベースカラーやメインカラーを引き立たせるために使用する色で、サイトにアクセントを与える役割があります。
色の配色は、トンマナを参考にして行うと効果的です。トンマナとは、色調や彩度、明度などによって表現される色の雰囲気のことです。トンマナを参考にして色を選ぶことで、サイト全体に統一感やまとまりを持たせることができます。
また、使用する色の数や組み合わせにも注意が必要です。色の数が多すぎると、サイトがごちゃごちゃして見にくくなります。また、色の組み合わせによっては、目がチカチカして疲れやすくなります。
目指す雰囲気に合ったデザインを作成するために、ベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの3つの色をバランスよく組み合わせることが大切です。
色の絞り込みと割合
色の配色は、デザインの印象を大きく左右する重要な要素です。色を過度に使用すると、情報が散乱して見づらくなるため、適度に絞り込むことが大切です。
一般的に、使用する色は3〜4色程度に絞るのがよいとされています。その中で、ベースカラーは全体に占める割合が最も大きく、70%程度にするのがおすすめです。ベースカラーは、サイト全体の雰囲気や印象を決める重要な役割を担います。
メインカラーは、サイトのメインコンテンツやロゴなどに使用する色で、25%程度の割合が適切です。メインカラーは、サイトの存在感や注目を集める役割があります。
アクセントカラーは、ベースカラーやメインカラーを引き立たせるために使用する色で、5%程度の割合が適切です。アクセントカラーは、サイトにアクセントを与える役割があります。
色の割合を決める際には、色相環やトーンマップを参考にするとよいでしょう。色相環は、色の種類や関係性を示す円環状の図です。トーンマップは、色の彩度や明度を示す図です。
色の絞り込みと割合を意識することで、美しく統一感のあるデザインを作成することができます。
色の意味と心理的効果
色には、それぞれ異なる心理的な効果があります。例えば、白は清潔感や純粋さ、緑は自然や安心感、赤は情熱や興奮などです。
特に食品系においては、色の意味を理解した上で、商品の印象やイメージをコントロールすることが重要です。例えば、健康食品やサプリメントを販売する場合は、緑や青などの自然を連想させる色を選ぶことで、安心感や信頼感を醸成することができます。また、スイーツやアイスクリームなどの嗜好品の場合は、赤や黄色などの明るい色を選ぶことで、美味しさや楽しさをアピールすることができます。
このように、色の意味と心理的効果を理解することで、より効果的なデザインを作成することができます。
色見本の活用
色の方向性が決まったら、まずは色見本を参考にして色を試すことがおすすめです。色見本には、さまざまな色が定義されているので、悩む時間を短縮し、目指す色の印象を具体的にイメージすることができます。
また、色の使い方に迷った場合は、他のデザインを見ることでアイデアが浮かぶこともあります。そのため、参考にしたいデザインがあれば、色の配色や使い方をよく観察してみましょう。
書体について
文字(フォント)のルール
デザインを始める前に、フォントのルールを決めておくと、デザインの統一感を保ちやすくなり、効率的に作業を進めることができます。
特に、サイトの第一印象を左右するメインビジュアルのタイトルフォントは、サイトの雰囲気や読みやすさを考慮して慎重に選ぶ必要があります。また、文字と文字の隙間を調整するカーニングも、文字の見た目を整えるために重要です。
具体的には、以下の点に注意するとよいでしょう。
- メインビジュアルのタイトルフォントは、サイトの雰囲気や読みやすさを考慮して選ぶ
- 本文用フォントは、可読性を重視して選ぶ
- カーニングを適切に調整する
これらのルールを守ることで、より効果的で統一感のあるデザインを作成することができます。
推奨される書体
WEB文章においては、メイリオ、ヒラギノ角ゴシック、游ゴシックなどのセリフ体(明朝体の対義語)が読みやすいとされています。これらの書体は、文字の輪郭がはっきりしており、画面の解像度が低くても潰れにくいのが特徴です。
一方、明朝体は文字の輪郭がやわらかく、画面の解像度によっては潰れて見えてしまうことがあります。そのため、明朝体を使用する場合は、サイズや太さを微調整して、読みやすさを確保する必要があります。
見出しのフォント使用
見出しは、サイトの印象を決める重要な要素です。そのため、本文とは異なる特徴的なフォントを選ぶことで、視覚的に訴求力を持たせることができます。
フォントを選ぶ際には、サイトの雰囲気やターゲットに合わせて、2〜3種類程度に絞ることがおすすめです。これにより、読みやすさを損なうことなく、デザインの効果を高めることができます。
余白を意識しよう
WEBサイトには、文章や画像、ボタンなどさまざまな要素を盛り込みたいものです。しかし、過度に詰め込むと、見栄えが悪くなり、重要な部分が見つけにくくなります。
余白とは、要素と要素の間にある空間のことです。適切な余白を確保することで、以下のメリットがあります。
- 見栄えが良くなる
- 重要な部分が見つけやすくなる
- 読みやすさや可読性が向上する
- 視覚的なバランスが取れる
- ユーザーの行動を促す
快適な閲覧とクリックを促すためには十分な余白を確保することが重要です。
8の倍数ルールの活用
余白の大きさは、8の倍数ピクセルで設計するのがおすすめです。これは余白やコンテンツ幅、ボタンの大きさなどを8の倍数ピクセルで設計する方法です。8の倍数は多くのデバイスの解像度と一致するため、さまざまなサイズのデバイスに対応しやすくなります。
柔軟な余白の調整
余白は、要素と要素の間にある空間のことです。一般的には、余白を均一にするのがおすすめですが、関連した要素をまとめて表示する場合は、少し狭くすることも検討しましょう。そうすることで、見た目がまとまり、ユーザーはサイトの内容に集中しやすくなります。
具体的には、以下のようなパターンが挙げられます。
- 画像とテキストの間には、余白を空けてバランスをとる
- 関連する要素をまとめて表示するには、余白を狭く関連性の強調をさせる
- メニューとコンテンツの間には、余白を空けて視覚的な区切りをつける
- カラムとカラムの間には、余白を空けてレイアウトのバランスをとる
余白の調整は、サイトの目的やターゲットに合わせて、適切に行うことが大切です。
余白(マージン・パディング)のルール
マージンは要素の外側の余白、パディングは要素の内側の余白を表します。
余白は、サイトのデザインやユーザーの使いやすさに大きく影響する要素です。そのため、余白のルールを事前に決めておくと、効率よく作業を進められるだけでなく、サイトの品質を向上させることができます。
余白のサイズを決める際には、8の倍数を使うのがおすすめです。8の倍数を使うことで、余白のサイズが一貫性を持ち、コーディングの手間も減少します。
縦・横の適切なサイズ
サイトのデザインやユーザーの使いやすさを向上させるためには、縦・横の適切なサイズを知っておくことが大切です。
横幅
横幅は、ページ幅いっぱいより少し狭くしておきましょう。そうすることで、視線を動かすユーザーの負担を減らすことができます。また、画面サイズが異なるモニターにも対応しやすくなります。
横幅のサイズは、1000px以内に配置することが推奨されています。1000pxは、一般的なパソコンのモニターの横幅に近いサイズです。
縦幅
ファーストビュー(最初に見る部分)の縦幅も1000px以内に収めましょう。ファーストビューは、ユーザーが最初に目にする部分であり、その印象がサイト全体の印象に大きく影響します。そのため、雰囲気や重要な情報を十分に伝えるスペースを確保することが大切です。
まとめ
この記事では、効果的なWEBデザインを構築するための基本的な法則や原則について紹介しました。WEBデザインの目的にあったデザインの効果が発揮できるよう基本知識を覚えておくとよいでしょう。
紹介をした基本原則を踏まえて、WEBデザインに取り組むことで、魅力的で効果的なデザインを生み出すことができます。プロジェクトやクライアントのニーズに合わせて、柔軟にアプローチしてみてください。